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「ねぇ」 抱きしめられている少女が後ろの少女に話しかける。 抱きしめている側の少女は嬉しそうに、んー? と返すだけでそれ以上の反応はない。 「これ、やっぱり恥ずかしいんだけど」 「気にしない。気にしない」 頬をこれ以上ないくらいに紅潮させた彼女に対し、彼女は何でもない風に答えた。 先程記述した通り、彼女は抱きしめられているのだが、 しかし、抱きしめられるにしては彼女は大きいし、抱きしめるにしては彼女は小さかった。 なんというか、その風体は、背伸びをしている妹とお姉ちゃんといった風で。 恥ずかしがるのも仕方がないかな、とも思えるが、それが理由では断じて無い。 なぜなら彼女達は同級生だったのだから。 どうして過去形なんだ、それがなんでこんな状況になっているんだ。 言ってやりたい事は多々あるだろう。 それでも、彼女は抱きしめられるのを容認しているし、 彼女もそれを理解して、にこにこと幸せそうに笑っていた。 ……ええい、両方とも彼女でまぎらわしい事この上ない。 二人の関係を短く端的に述べてしまおうか。 泉こなたと柊かがみは、所謂――恋人同士であった。 ◆ 「抱っこしたい!」 それは三十分程前、こなたが部屋に遊びに来ていたかがみに言い放った言葉だ。 あまりにも唐突な言動にしばし硬直、頭の中で何回も言葉を反芻する。 「――――はい?」 が、首を傾げるしか出来なかった。 「だーかーら、抱っこだって」 「いや、だからと言われても」 わけが、わからない。 眉をしかめて真剣そのものの表情でこなたに問いかける。 しかし、そんな一言をこなたは、したいから、でばっさりと切り捨て、 固まっているかがみの背後に座り、腰に手を回す。 ――――ぎゅう。 そんな効果音を出し、かがみを思いきり抱きしめた。 「ちょ……!」 背中やら腰やらにやわらかい感触が伝わり、腕から抜け出そうとする―― けれど、これ以上ないほどにがっちりとホールドされていてそれは叶わなかった。 「……あー、もう」 これでは、逃げられない。 そう悟り大人しくなったかがみを、こなたは更に強く抱きしめた。 「へへー」 はにかんだように笑って顔を押し付ける。 もっとも、身長差がありすぎるので背中に顔が埋まっただけなのだが。 「なんなのよ。この状況は」 漫画だらけの部屋で自分よりかなり身長が低い恋人に後ろから抱きしめられている。 文にすれば限りなく不可解な状況だが、紛れも無い真実なのだ。 真実ならば、受け止めなくては。 受け止めて、納得のいく説明を聞かなくては。 納得のいく理由無しに、こんな恥ずかしい状況なんてやってられない。 表情を窺ってみるが真後ろにいる恋人の顔は見えなかった。 ただ、あほ毛がゆらゆらと、ひょこひょこと揺れている。 あほ毛に感情がある――なんて非科学的な事は言えないが、確かにそれは、嬉しそうだった。 もういいや。 そこで思考を放棄して、かがみは腰に回されている手を握る。 そのまま背中いっぱいに感じる温もりを、受け止めることにした。 ◆ そして三十分後。 話は冒頭に戻る。 「ちょっとだけでも離してくれない?」 さっきはもういいや、なんてのたまっていたものの、流石にずっとその体制は辛かったのだろう。 少し呆れたように、疲れたように問い掛ける。 「私は呪われちゃったんだよ」 けれどもこなたは妙に弾んだ声で不吉な事を宣言した。 「呪われた?」 「そう。教会に行って神父さんに解いてもらうアレだよ」 「どのアレだよ……で、それはどうしたら解ける訳?」 「聞きたい?」 待ってました、と言わんばかりの笑み。 かがみはとてつもない不安に襲われたが、ずっとこの状態でいるよりはマシと考えたのだろう。 不用意に「いいわよ」などと答えてしまった。 こなたは大きく頷いてかがみの耳元に口を寄せ、囁く。 「それはね―― 王子様のキスなのです」 「――――はい?」 「聞こえなかった? キスだよキス。 ちゅー、口づけ、接吻。えーと、他の言い方は……」 「それは分かった! 分かったけど今の状況に何の関係があるのよ!」 王子様? 誰が? とわめき立てるかがみをこなたは心底呆れたような顔で見つめた。 「かがみのニブチン」 腰だけに遣っていた手を、腕にも回す。 そのまま器用にするり、とかがみの前に行き、膝に座った。 「な!?」 下手すれば顔同士が触れてしまいそうな距離。 それを意に介さず、こなたは続ける。 「キスで呪いが解けるとか、昔話の定番だよね」 首筋に当たる吐息。 本当に近くにいるんだと、嫌でも認識させられるような距離。 「そうね。で、それが――」 どうしたのよ、と口にする前に言葉が耳に届く。 「王子様役が、かがみなんだよ」 「――――ッ!」 状況を見れば考えなくても、分かるような話である。 それが分からなかったのは、かがみが極端に鈍感だったからであろう。 その鈍感は宣告を予想だにしていなかったようで耳まで赤くし、狼狽している。 「とりあえず、どうぞ」 「え、ちょ」 目を閉じて、顎を軽く上に向ける。 元々が近いため、少しでも動けば触れてしまいそうな。 そこで、二人は停止していた。 「…………」 「…………」 沈黙。 なんだろう。なんなんだろう。 かがみは状況を把握しようとするも、考える事に集中できない。 視界いっぱいに映る恋人が、彼女の思考を乱している。 それでも、少し間違えば触れてしまうような距離は、どうしても埋める事ができなかった。 「――――かがみのヘタレ」 そのまま数分がたって、静止していたこなたがようやく動き出す。 体を持ち上げ、一部が触れ合うように更に身を寄せ―― 「待……!」 目を閉じたかがみの耳に、柔らかい感触が伝わった。 「…………」 「…………」 またしても沈黙する二人。 しかし、空気は明らかに弛緩していた。 「……何で、耳?」 呆けたように問い掛けるかがみ。 「……なんとなく……」 そっぽを向きながらぼそりと答えるこなた。 「いや、普通に口でいいじゃん」 「だって、初めてはかがみの方からしてほしいというか、なんていうか……」 瞬間、かがみが耳まで真っ赤になる。 「え、そんな、あの、えええ?」 「大丈夫? ……ゆでだこみたいになってるけど」 「あんたのせいよ……!」 なんでこんな恥ずかしい事を言えるんだコイツは……っ! 顔の熱は、引く気配がなく、 かがみの頭の中では海を飛び、空を歩き、地を泳いでいるような世界が回っていた。 それを見て、こなたは笑う。 嬉しそうで、それでもなんとなく儚げに。 愛しそうに、独白のように、目の前の恋人に語りかけた。 「ねぇ、かがみ」 「にゃ、にゃに!?」 噛んだ! なんかシリアスな雰囲気だったのにこの人噛んじゃったよ! 「……とりあえず」 緩んだ空気を正すべくこほん、と空咳をして話を切り出した。 「私からするつもりは無いから、かがみがしてくれるのを――待ってるから」 「………………」 言うべき事は言った、という感じの顔でこなたはかがみに回していた腕を離す。 そのままかがみの膝から下りようとするも、肩を掴まれ、それは出来なかった。 「なに?」 呆気にとられ、つい尋ねる。 対するかがみは真っ赤になって、こなたの瞳をただ、じい、と見つめていた。 「かがみ、おりれない」 その視線から逃げるように身をよじる。 けれど、肩に置かれた手は、それを許してくれない。 「かがみー?」 「…………えっと」 ようやくかがみが口を開く。 「その、私もしたい……じゃなくて、 そんなへたれへたれ言われて黙ってたら末代まで馬鹿にされちゃうし」 「次の世代もあるかどうか怪しいけど」 「うるさい! ……とにかく、えーと」 続けるべき言葉が見つからない。 元々、素直な感情を伝える事は不得手なのだ。 加えて、こういうのは初めてで、どう対処したらいいか分からない、というのもある。 「うー……」 うんうん唸りながらこなたを見るが、適切な言葉が見当たらない。 どうしよう、と頬をさらに紅潮させるのみである。 そんなかがみに、こなたは頭の中だけで笑った。 「はい、どうぞ」 目を閉じて、顎を軽く上に向ける。 元々が近いため、少しでも動けば触れてしまいそうな。 そこで、二人はキスをした。 ただ触れるだけの。本当に触れるだけの、単純な。 こんな簡単な行為に一日を費やしたのか、と。 口にするのは楽だけれど、少なくとも、本人達には重要だった。 そんな奥手な恋人達は―― 「……きゅう」 「かがみー!?」 鼻血を噴いて、失神寸前だった。 「ヘタレのくせにがんばるからだよ! ああ、もう! 嬉しいのに、喜んじゃいけない気がするっ!」 さりげなく酷い事を叫びながらティッシュをかがみの鼻に押し付ける。 ヘタレだヘタレだ、と騒ぎつつも必死に介抱している姿は実にほほえましい。 しかし、言われている当人はお気にめされなかったようで。 「へたれって、いうな……!」 「いや、このヘタレっぷりは呪いじみてるよ!」 この呪いはいつ解けるのやら―― そんな事が頭をよぎり、苦笑しながらもう一回恋人に抱き着いてみた。 コメントフォーム 名前 コメント GJ!!(≧∀≦)b -- 名無しさん (2023-03-09 12 56 14)
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#blognavi ●第一試合 グラフ 1位 814票 薔薇水晶@ローゼンメイデン オーベルテューレ 2位 702票 カリム・グラシア@魔法少女リリカルなのはStrikerS 3位 424票 鉄子@錬金3級まじかる?ぽか~ん ●第二試合 グラフ 1位 986票 美坂栞@Kanon 2位 639票 蒼井渚砂@ストロベリー・パニック 3位 549票 柊まつり@らき☆すた ●第三試合 グラフ 1位 1356票 柊かがみ@らき☆すた 2位 1161票 マリア@ハヤテのごとく! 3位 153票 晃・E・フェラーリ@ARIA The NATURAL かがみんキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!! 一安心ー。でも晃さん・・・(´;ω;`)ウッ あとは鉄子とまつり ★明日はこいつらー レナこえーよレナ カテゴリ [トナメ] - trackback- 2007年08月30日 17 40 02 名前 コメント #blognavi
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かがみ1スレ目作品 1-83 1-361 1-371 1-405 1-461 1-533 1-571 1-584 1-849 1-935 かがみ2スレ目作品 2-22 2-57 2-63 2-110 2-156 2-215 2-217 2-227 2-326 2-348 2-392 2-427 2-489 2-502 2-574 2-684 2-755 2-765 2-777 2-778 2-896 かがみ3スレ目作品 3-60 3-95 3-116 3-127 3-134 3-383 3-412 3-491 3-550 3-568 3-640 3-675 3-762 かがみ4スレ目作品 4-74 4-328 4-331 4-333 4-737 4-888 4-890 4-947 かがみ5スレ目作品 5-160 5-442 5-666 5-746 5-870 ページ最上部へ 戻る 次 メニューへ
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無題 ◆9.99ilhlDA 今、かがみの周囲には建物もなく、木々もなく、ただ夜空が広がっていた。 はるか下に地面、殺戮の舞台となる島が。 つまり彼女は…………空にいた。 強くはためく衣服の音、そして、その身に受ける風により目を覚ましたその時、 彼女は何故か上空にいて、あの世へと直行ダイブの真っ最中という状況であった。 何の手違いで起こってしまったのかは不明だが、現在、猛スピードで落下中なのは間違いのない事実である。 「なああああああああああっ!!」 彼女には悠長に状況を整理している暇などなかった。 リミットはおそらくあと十数秒程度。 このまま地面に激突すれば、目を背けたくなるような悲惨な最期は明らかだ。 かがみは必死に手足をばたつかせるが、もちろん何の効果もなく、無駄な抵抗に終わる。 ふと気付く。この左手に握られているのはなんだろうと。 それは、見た目は何の変哲もないデイパックであった。 「ぱっ、パラシュートとかっ」 わずかな期待を込め、突っ込んだ手で掴んだ『なにか』を引っ張り出す。 だが、期待もむなしく、出て来たのはサーフボードのような板きれであった。 『なんでこんな物が? つーか、どう考えてもデイパックより大きいだろ』 普段の彼女ならそんなつっこみを入れる所だが、今はそれどころではない。 「もう、ダメっ」 もはやこれまで、というその時、ボードの後部、左右についた一対の小さな翼が羽ばたきだした。 錬金術によって生み出されたフライングボード。 その不思議な力が発揮され、地面への激突をギリギリの所で回避。そのまま地上を悠然と滑空する。 「うそ…………助かっ……た?」 だが、九死に一生と気が緩んだ彼女は、バランスを崩してボードから落っこちてしまう。 低空飛行であったため、落下による怪我はなかったが、その場所が傾斜になっている草原であったため、ごろごろと転がり、陸地の終点を越えて海へと落水してしまった。 「ぷはっ、げほっ」 しばらく打ち寄せる波と格闘していたが、なんとか無事に岸に上がると、気の抜けたようにその場に突っ伏した。 海水でぬれた制服が、べしゃっ、と音を立てる。 「もう、なにがなんだか」 しばしぐったりしていたが、ふと脳裏にゆたかの姿がフラッシュバックし、閉じかけた目をカッと見開いた。 そして、茫然自失の妹や、叫び声を上げる親友たちの姿が脳裏に映ると、勢いよく上体を起こし、立ち上がった。 (こんなことしてる場合じゃない……私がしっかりしなきゃいけないのに) 「みんな無事でいてよ! すぐ行くから!」 【一日目深夜/F-5 岸辺】 【柊かがみ@らき☆すた】 [装備]なし [支給品]支給品一式 、ランダム支給品0~2 [状態]健康 [思考・行動] 1:つかさ達を捜す。 2:あれ? そう言えばなんか色々不可思議な現象が……。 [備考] ※フライングボード@ヴィオラートのアトリエ、の所在は以降の書き手に任せます。 時系列順で読む Back 光と亀 Next 二人の秘め事 投下順で読む Back 光と亀 Next 水銀燈と奇妙な良子 GAME START 柊かがみ 040 また逢いましょう(前編)
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本編SS投下順 第151話~第200話 話数 タイトル 作者 場所 時刻 登場人物 151 小さな死 ~ La Petite Mort ~ ◆6YD2p5BHYs F-3 民家の中 夕方 津村斗貴子 152 【裏】貴重な貴重なサービスシーン ◆1qmjaShGfE D-2 駅前 午後 パピヨン、泉こなた、シェリス・アジャーニ 153 一歩進んで ◆WXWUmT8KJE G-8 ボウリング場前 夕方 ジョセフ・ジョースター、柊かがみ 154 新しい夜が来た、闘争の夜だ ◆uiAEn7XS/. A-8 変電所周辺 夕方 アーカード 155 万事屋銀ちゃんの店仕舞(後編) ◆1qmjaShGfE F-4 病院 F-5 北西 F-5 ビルの瓦礫の下 夕方 志村新八、神楽、吉良吉影、江戸川コナン、ルイズ、シアーハートアタック 156 コドクノテイギ ◆YbPobpq0XY D-5 総合体育館 夕方 綾崎ハヤテ、ガモン大佐 157 男達、止まらず ◆hqLsjDR84w F-5 北西 夕方 劉鳳、アミバ、服部平次 158 一瞬のからくりサーカス(後編) ◆05fuEvC33. D-3東部/D-4北部 D-3南部 夕方 範馬勇次郎、愚地独歩、才賀勝、加藤鳴海、才賀エレオノール 159 殺人鬼は密かに笑う ◆L9juq0uMuo F-4 病院 夕方 神楽、吉良吉影 160 繋がれざる鬼(アンチェイン) ◆6YD2p5BHYs D-3 東部 夕方 範馬勇次郎 161 夕闇に悪魔、慟哭す ◆MANGA/k/d. D-3 北部・喫茶店付近 夕方 愚地独歩、加藤鳴海、三千院ナギ 162 三村信史は砕けない ◆3OcZUGDYUo D-7とD-8の境目 D-8 最南端の民家周辺 夕方 アーカード、三村信史 163 二人の女、二人の愛(後編) ◆WXWUmT8KJE F-4 北東土手 F-3 東中央市街北 夕方 江戸川コナン、ルイズ、劉鳳、アミバ、服部平次、津村斗貴子 164 気付かないのはお約束(後編) ◆wivGPSoRoE C-4 学校 夕方 ケンシロウ、キュルケ 165 ターミネーターゼクロス(後編) ◆1qmjaShGfE D-2 駅前/D-2 S3駅 夕方 パピヨン、泉こなた、シェリス・アジャーニ、村雨良、DIO 166 スカイハイ(後編) ◆d4asqdtPw2 E-5 中央部 夕方 葉隠覚悟、川田章吾、桂ヒナギク、柊つかさ 167 ラオウ敗れる ◆9igSMi5T1Q F-3 東中央市街北 夕方 ラオウ、津村斗貴子 168 燃える決意――Resolution―― ◆3OcZUGDYUo D-3とD-4の境界 D-4 消防署内、仮眠室 夕方 才賀エレオノール、範馬勇次郎 169 ホワイトスネイク-介入者 ◆hqLsjDR84w 総合体育館 夕方 綾崎ハヤテ、ガモン大佐、エンリコ・プッチ 170 Don’t stop Don’t give up ◆L9juq0uMuo F-4 北東土手 夕方 服部平次、アミバ、劉鳳、江戸川コナン 171 十九九九九九九~史上最大の同い年~ ◆NIooiMe9JM F-4とF-5の境界線付近 列車内 夕方 赤木しげる、ジグマール 172 第三回放送 ◆C1.qFoQXNw 不明 夕方 徳川光成、伊藤博士 第四回放送前 173 君らしく 誇らしく 向ってよ ◆3OcZUGDYUo D-3 北東部の民家前 夜 三千院ナギ、加藤鳴海、愚地独歩 174 Double-Action ZX-Hayate form(後編) ◆WXWUmT8KJE D-8 南 D-5 南 夜 綾崎ハヤテ、村雨良、アーカード 175 たとえば苦しい今日だとしても ◆1qmjaShGfE E-5 中央部 夜 葉隠覚悟、川田章吾、桂ヒナギク、柊つかさ 176 波紋の記憶 ◆vPecc.HKxU G-8 駅前 夜 ジョセフ・ジョースター、柊かがみ 177 今夜月の見える丘で ◆bnuNxUeVnw F-3 川の傍 夜 江戸川コナン、劉鳳、アミバ、服部平次、神楽、吉良吉影 178 情報戦的優位(ビバ=ノウレッジ)(後編) ◆6YD2p5BHYs D-2 S3駅前 E-2 繁華街裏通り 夜 パピヨン、泉こなた、シェリス・アジャーニ、DIO 179 状況は……? 勘違い真っ最中!! ◆hqLsjDR84w D-8 夜 三村信史 180 真夜中のサーカス ◆d4asqdtPw2 D-3とE-3の境界 夜 才賀エレオノール 181 贈り物 ◆04DcwbhVLk D-4 消防署前 夜 範馬勇次郎 182 今にも落ちてきそうな星空の下で(中編)(後編) ◆MANGA/k/d. F-2 民家 夜 江戸川コナン、劉鳳、アミバ服部平次、神楽、吉良吉影 183 I bet my belief(後編) ◆O4VWua9pzs E-4 池の公園前 夜 アカギ、ジグマール 184 風前の灯火 ◆bnuNxUeVnw C-4 学校 夜 ケンシロウ、キュルケ 185 誰がために(中編)(後編) ◆wivGPSoRoE F-4 南部 夜中 葉隠覚悟、川田章吾、三村信史、桂ヒナギク、柊つかさ 186 オラトリオ メサイア 第二部終章 ◆1qmjaShGfE F-3 東中央市街北 F-4 病院内部3F病室 夜、夜中 ラオウ、津村斗貴子 187 『巨星落つ』 ◆ga/ayzh9y E-4 駅付近 夜 範馬勇次郎、アーカード 188 夜空ノムコウ ◆bnuNxUeVnw F-3 東中央市街北 夜 ラオウ 189 ――の記憶(中編)(後編) ◆wivGPSoRoE F-5 D-1 神社 夜中 綾崎ハヤテ、柊かがみ、村雨良、ジョセフ・ジョースター 190 人形の名を名乗った娘(後編) ◆9igSMi5T1Q D-4 北東の民家 D-4 南部(路上) 夜中 ケンシロウ、キュルケ才賀エレオノール 191 男とアルター ◆d4asqdtPw2 E-4 北東部 夜中 ジグマール 192 炎の記憶 ◆wivGPSoRoE D-4 北東の民家 夜中 ケンシロウ 193 求めたものは ◆wivGPSoRoE D-3 南部 夜中 才賀エレオノール、ジグマール 194 Cool or Fool? ◆ga/ayzh9y E-2 夜中 三村信史 195 月下の死闘、そして……(中編)(後編) ◆L9juq0uMuo E-2 繁華街 夜中 加藤鳴海、愚地独歩、三千院ナギ、シェリス、DIO、パピヨン、こなた 196 地獄へ道連れ ◆bnuNxUeVnw F-2 民家 夜中 江戸川コナン、劉鳳、神楽、服部平次、吉良吉影 197 天の道を往き、拳の王となる者 ◆WXWUmT8KJE E-2 南東大通り 夜中 ラオウ 198 われらのとるべき道は平常心で死にゆくことでなく非常心にて生きぬくことである ◆05fuEvC33. F-4 E-4 駅付近 夜中 範馬勇次郎、アカギ、葉隠覚悟、川田章吾、桂ヒナギク、柊つかさ、津村斗貴子 199 蜘蛛の糸~キラキラと輝くもの(後編) ◆MANGA/k/d. E-2 E-3 喫茶店 夜中 愚地独歩、泉こなた、パピヨン三千院ナギ、三村信史 200 姉 ◆wivGPSoRoE D-1 神社 夜中 村雨良、柊かがみ
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―私には好きな人がいる。 え?どうせいつもみたくエロゲのキャラとか二次元だろうって? ふふーん、残念ながら今回はそうじゃないんだよね。驚いた?そりゃそうだよねー。だって自分自身が1番驚いてるんだからさ。 まさか私がこんなにも………あ、そうこう言ってる間に来たみたい。 「おーす、来たわよ」 「さっすがかがみ。ご飯となれば行動が早いねー!」「うっさい」 「お姉ちゃんいらっしゃい!」 「お待ちしておりましたよ」 お弁当を片手に私たちの教室に入ってきた女の子。 薄紫の髪は左右で綺麗に纏められて、彼女の存在をより一層引き立たせている。 ―柊かがみ。 それが彼女の名前。そして私の想い人。 同性には興味がないんじゃなかったのかって? うーん、確かにそうなんだけどさ。彼女は…かがみだけは特別なのかもしれない。 だって私をここまで魅了する女の子に出会ったのは初めてだから。 これが運命の人ってやつなのかな?まぁ、あくまで私側の考えとしてだよ?だって、かがみが私のことをどう思ってるかは分からないし…。 「今日のお弁当はつかさが作ったのかな?」 「うん、そうだよー」 「流石はつかさ!誰かさんと違ってお弁当にも華があるねー」 「…あんたは私を怒らせたいのか?」 「いやいや、これはかがみからの手作りお弁当フラグを立てているのに他ならないのだよ」 「はいはい、良かったわね」 「私を見返す為、夜中に必死で料理の練習するかがみ萌えー」 「や、やらないわよそんなことっ!勝手に変な妄想するな!」 普段はこんな風に少しキツイ性格で怖いけど、本当は友達想いの優しい人だってことは良く知ってる。 だから、かがみの周りには自然に人が集まるし…皆はかがみのことが大好きなんだ。かがみだって皆のことを大事な友達だって思ってるんだろう。 そしてきっと…私もかがみにとってはその友達の中の一人なんだと思う。 「お姉ちゃん、次の時間にこの問題が当たりそうなんだけど…」 「どれどれ、見せてみな」「おーい、柊ぃ!」 「ん?日下部に峰岸じゃん。何か用?」 「特に用はないんだけどね…お昼食べ終わって暇だったから、みさちゃんが行ってみようって」 「ふーん、そうなの。まぁ折角だし座ったら?」 「それじゃ遠慮なくー」 誰にだって同じように接するかがみ。周りから見れば、とても中身が出来た子なんだと思う。 だけど私はそれを良い風には思えない。だって… ―私はかがみの特別になりたい。 こんな愚かな考えがいつも頭を駆け巡る。 友達に…特別も何もない。だからいつまでも友達でいられるんだから。 「柊ちゃん、そろそろ休み終わるよ?」 「あー、もうそんな時間か。じゃあ私達は戻るわ」 「またなー」 「また後でね、お姉ちゃん」 本当はもっと一緒にいたかったけど、クラスが違うのでそれは叶わない。 私とかがみが一緒に過ごす時間なんてたかが知れてる。だから… 「あ、かがみんかがみん!」 「何よ?」 「今日の放課後付き合ってー」 「あんた、また何か買うのか?」 「まぁそんなとこー」 「ったく、しょうがないわね。いつものとこ?」 「うん」 「分かった。じゃあまた放課後ね」 こうやって、何かと理由を付けてはかがみと過ごせる時間を作る。 我ながら何とも女々しいことをしてるけど、なりふり構ってはいられない。 少しでも多く、かがみといられたらそれで…。 ―――。 「今終わったわよ」 「かがみ待ってたよー」 学校での長い一日が終わりここから自由な時間。 放課後ならかがみと長くいられる…そんな考えが私の授業での疲れを吹き飛ばした。 「それじゃあ行こっか。つかさも来るでしょ?」 「あ、そのことなんだけど…」 「どうかしたの?」 「今からね、ゆきちゃんと勉強会することになったの」 「へぇ、えらく急ね。みゆきから誘われたの?」 「うん。だから今日はお姉ちゃんとこなちゃんの二人で行ってくれたらいいよ」「そっか…それなら二人で行こっか?こなた」 「………」 「こなた、聞いてる?」 「え!?き、聞いてるよ!うんうん、つかさとみゆきさんの逢引を邪魔しちゃいけないし、二人で行こう!」「こここ、こなちゃん!?」「ふふ…冗談だよ、冗談」「もう、こなちゃんってば…」 「ほら、馬鹿やってないで早く行くわよ」 「あ~、待ってよかがみー!」 つかさの思いがけない急用のおかげで、今日はかがみと二人きりということになった。 やばい…さっきからニヤニヤしっぱなしだよ、私。 おまけに変に動揺しちゃってる。 買い物をしている間、私がかがみの顔をまともに見れなかったのは、言うまでもないんだろうね。 ―――。 「今日も大漁大漁ー♪」 「あんたってば…何処からさんなお金が出るのかしらね」 「金は天下の回りものって言うじゃない?使わなきゃダメだよー」 「ならもっと為になることに使いなさいよ」 「ダメなのだよ、かがみ君。数々グッズ達が私を助けを求めているのだから!」「はぁ、頭が痛くなるわ…」 帰り道、大きな袋を下げながらゆっくりと歩く。 というか、かがみが私のペースに合わせてくれてるんだけど。こーゆーとこが優しくて惚れ直しちゃうんだ。 ホントにさ…これ以上好きにさせるのはやめてほしいよね。 今の関係、大事にしたいもん。もちろん、これ以上の関係になれるなら話は別だけど…。 「かがみはさー」 「んー?」 「好きな人いるの?」 出してはいけない話題のハズだった…だけど突然口から零れてしまった。 「はぁー!?あんたいきなり何聞くのよ!」 「いやいや、やはり女性は恋愛話が好きなのではと思ってね」 「あんたも女でしょ!」 「ん?まぁそうだったかもね。それよりどうなのさー?」 もしかしたら…なんて期待してる自分がいる。 何してるのさ、ホント。 馬鹿を通り越して呆れるね。 「い、いきなりそんなこと言われても…」 「いいねぇ、恥じらうかがみ萌え」 「うるさい!そ、それよりこなたはどうなのよ?」 「私?」 「あんたからそんな話は聞かないからね、いい機会だわ」 ここでいないって言えば話は終わるのかもしれない。また明日からは笑ってオタク話が出来るんだろう。 自分の気持ちを、ただ隠し通せばいいだけ… 「私はいるよ、好きな人」「え!?ほ、ホントに!誰なのよ、それは」 「言っていいの?」 「だって気になるし…」 「聞いて後悔しない?」 「そんなもんしないわよ!」 「それじゃあ言うね」 「うん」 そんなに目を輝かせて私を見ないでよ。 私の口からは、かがみの望んでる言葉は多分出ないよ? 「………かがみ」 「へ?」 「…だから、私はかがみが好きなんだってば」 「………ホントに?」 「この雰囲気で冗談言う程空気読めなくはないよ」 「…だけど私は女だし………」 「関係ないよ。好きの気持ちに性別なんて。私はかがみの気持ちが聞きたい…」「…………」 「…かがみ」 「わ、私は………」 ―――。 知らずに後悔するか、知って後悔するか、どちらかを選べと言われたら…私はどちらも取りたくない。 どちらにもリスクは存在するし、それなりメリットだってある。だけど最後には後悔に行き着くんでしょ? でも人は知りたがる。 必然的に後者を取ろうとする。私がそうであったように…。 ―――。 かがみとの買い物を終えた後、精神的に疲れきってしばらく眠っていたらしい。頭がボーッとして上手く働かない。 「顔洗お…」 フラフラと立ち上がり洗面所へと向かう。 洗面台の前に立ち、蛇口に手を伸ばそうとした瞬間…ふと鏡に映った自分が目に入った。 胸から上しか映らない小さな身体。 ボサボサになった髪。 眠たそうに開かれた目。 一文字に結ばれた口。 こんな私の姿、かがみにはどう映っているんだろう。無愛想な子に見えるのか、それとも幼い子供みたいに見えるのか。 私がそれを知る時が来る? ―かがみの目に、私だけが映る日は来るのかな…。 蛇口に再び手を伸ばし、適量の水をだす。 それを両手に溜めて勢いよく顔を洗った。 そして濡れた顔のまま、もう一度鏡を見る。 頬を何かが伝っている気がした。水のような何かが。 鏡を見ても何も変わらない。何も変わらないはずなんだけど… 目の前の鏡に写った自分は泣いているように見えた。 fin. コメントフォーム 名前 コメント GJ!泣 -- 名無しさん (2022-12-27 01 44 07) 切ない(;_;) -- 名無しさん (2010-03-06 22 30 22) 今まで読んだ中で一番切ない… -- 名無しさん (2008-10-03 23 23 52) 悲しい話ですねぇ。 -- 名無しさん (2008-08-27 00 16 28) 切ねえ・・・ -- 名無しさん (2008-02-13 09 21 02)
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「なあんだ。脱出する前にやられてちゃ世話ないね」 夢の国入口で、動かなくなっているもう一人の自分に対して吐き捨てるように言った。 こなたは、もう一人のこなたが脱出を始めるのを見て、わざとワンテンポ遅らせて脱出を始めていた。 何かあったら、もう一人の自分を盾にするつもりでいたからである。 そういう心持で出口まで向かっていたら、案の定罠が仕掛けられていた。 ながさわ同盟なる不届き者達が待ち受けていたのである。 彼らの前に、こなたはもう一人のなすすべもなくやられた。 もっとも、そのながさわ同盟も何者かによってすぐに片付けられたが。 「もう一人の自分なんて案外脆いモンよね。 安心しなさい。あなたの世界の友人たちも、すぐにあんたのもとへ送ってあげる。 私が優勝する様を、あの世で指をくわえて見てらっしゃい」 こなたは、そう言ってもう一人の自分の死体を海に放り投げた。 死体は海の向こうへと流れ、視界から消えていった。 行く宛てもなく歩き出すこなた。 「それにしても、周りに誰もいないっていうのも変な気分よねえ…」 友人たちを自ら捨てたとはいえ、やはり一人でいるのは淋しい。 そう思っていた時、目の前に大柄の男が現われた。 「泉、こなたさん……ですね?」 「そうですが何か?」 「拙者はレッドリボン将軍のシルバーです。 誠に勝手ではありますが、我々レッドリボン軍は正式に 『柊かがみはウザイ同盟』に協力をすることを決定しました。 以降は我々が、あなたのお供を致します」 「え……ええ…………」 こなたは少々やりにくさを感じたものの、心の中では喜んでいた。 レッドリボン軍のことは知っている。 警察でも対処できない程の、禁断の軍隊であることも。 だが孫悟空ことカカロットの前には無力で、あっさりやられたということも。 しかし、この世界においては違う。 ロワの参加者全体で見れば、カカロットのような超人は意外と少ないのだ。 そうでない奴らを蹴散らすには、彼らは十分な戦力なのである。 彼らを最大限利用してから、総帥のチビとノッポの黒人を倒せばいい。 ああ、私は何て頭がいいんだろう! (面白くなってきたわ!) こなたは心の中で大きく笑うのだった。 【一日目・午後1時50分/夢の国 外】 【泉こなた@らき☆すた(アニメ版・平野ボイス)】 [状態]健康 [装備]なにか [道具]なにか [思考] 1:レッドリボン軍を利用する 2:かがみを残虐に殺す 3:優勝してかなたを生き返らせる 【シルバー将軍@ドラゴンボール】 [状態]健康 [装備]不明 [道具]不明 [思考] 1:レッドリボンのため、こなたを助ける ※レッドリボン軍が、柊かがみはウザイ同盟側につきました
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鏡の世界 後編 http //www40.atwiki.jp/kagamin_bocchi/pages/44.html 前編 1 かがみはひとりぼっち 7/1 (日) 「あの頃は良かった」 柊かがみは常々そう思っていた。 退屈な大学生活。ここは私のいるべき場所ではない。 家への帰り道、この苛々とした気分をどう晴らそうかと考えていた。 イライラしている理由の一つに9日から始まる試験がある。 まだ何の試験対策もしていないし、過去問を貰うあてもない。 私は大学内に気軽に話せる相手が居ないからだ。 別にそれでも良かった。ここは私のいるべき場所ではないからだ。 しっかり授業には出ているしレポート課題もしっかり期限以内に提出している。 来年、私はここには居ない。 だから薄っぺらい人間関係など必要なかったのだ。 ひとりぼっちでも何の問題もない。 そう、思っていた。 2 日常 7/5 (木) 今日は4限まで講義がある。 試験前のまとめが中心になる。 全授業中、一番大切な授業とも言える。 「ヴ~~、ヴ~~」 耳障りな音、携帯のバイブレーションだ。 そういえば私も一応携帯は持ってるけど 最後のメールはいつだったけ? 電話だったらしく携帯の持ち主は教室を抜けた。 かがみ(・・・おいおい、試験直前の大切な授業だぞ。聞いてなくていいのかよ・・) まぁこーゆー奴って「過去問」とかもらったり 優秀な人に講義の重要なポイントを教えてもらったり そんな感じで単位はしっかり取るんだろうなぁ・・なんて事を考えていた。 教授「~・・は試験に出ますのでしっかり復讐しておくように~」 かがみ(はっ、やばい聞き逃した。) 周りを見るとみんな何やらノートに書いてる様子・・ 焦る私・・ 教授「では今日の講義はここまでで。試験の範囲はしっかり復讐しておいてくださいね。」 ガラガラガラ・・ みんな教授が話し終わる前に席を立ち昼食に向かう。 かがみ(あっ・・結局、試験範囲って・・) ――誰にも聞くことができなかった・・。 3 昼食 昼食の時間になった。 柊かがみは毎日一人で昼食を食べる。 充1「俺ww今期の単位まじやべーよ。取れそうな単位9だよ9wwもうほぼ留年確定ジャン!?」 充2「もう諦めんのかよwwおめーまだ諦めんなよ試験これからだろーw」 充1「過去門ある奴以外無理だからーw 毎回出題傾向変わるやつとか 授業ほとんど出てねえし」 充3「はぁ?おめーの代辺何回してやったと思ってんの?」 充1「いや、レポートもやってねえのwwバンドの練習マジハードすぎてやる暇なかったw」 充2「出してないの何?先輩の過去レポいる?加工して出せ、まだ間に合うから」 充3「やばい科目どれよ。俺のノート貸すから大体出るとこ教えてやるよ」 充1「うぉ 二人ともマジ神w ちょ、ここは俺に奢らせてくださいよー」 かがみ(うぜぇ・・) 充1「そーいやさっきの授業の出題範囲ってどこなん?聞いてなかったんだけど」 かがみ(!!?) 充3「~~と~~の論述 ~~とか~~は出ない」 かがみ(・・・GJ!!) 4 英語 3限は英語Speakingだ。 この授業はきつい。他人と話さなくてはいけないからだ。 講師「Please make pair」 この授業では学生同士で英会話をしてどんな事を話したかを紙に書いて提出しなくてはいけない。 かがみ(やばいどうしよう。やばいってマジやばい。) 他人には聞こえないようなごく小さい独り言をブツブツと・・ 焦る自分を落ち着かせるための防衛本能だった。 ―ふと後ろを見ると仲間が居た。 女A「・・・」 周りが会話を始める最中、取り残された者・・ぼっち仲間 かがみ(・・よし。) かがみ「あの・・」 女B「君、よかったら一緒にやらないか?」 女A「あ、はい・・」 かがみ(・・・もういいや) 男「あの・・一緒にいいスか?」 かがみ「あっ・・はい」 ―――助かった・・ 5 無人 7/6 (金) 今日は1限の1コマのみ 来週からは試験期間、試験が終われば夏休み 夏休みにやることなんて何一つ無い 大学生の夏休みは友達と旅行に行ったり、彼氏を連れて夏祭りに行ったりするものだと思ってた。 友達を作るのは簡単な事だ ちょっとしたきっかけさえあれば、メールアドレスを交換して、遊ぶ約束を取り付けて・・ 現在携帯に登録されているのは高校時代の友達と家族だけ 最近は携帯電話なんて目覚まし時計以外に使った覚えがない。 今日を逃したら友達を作るチャンスは夏休みまで無いだろう。 でも友達なんていらない。独りでいい 実家には帰ろうと思う。でもすぐには帰らない それじゃあまるで私に友達が居なくて何もやる事がないみたいじゃない。 夏休みは図書館で勉強したり、本を読むとか有意義なことに使うべき 独りで困る事なんて何もないじゃない でも、ちょっと期待していた 友達が出来ることに・・ だって、明日は・・・・私の・・ 1限は大ホールで開講されているはずだ。 大ホールの扉を開けた・・誰も居ない 教授も生徒も誰一人・・ 誰も居ないホール 無音に包まれる。 私独りだけが居る まるで私以外の他人が全て消え去ったかのような錯覚・・ ああ、でもこれは私が望む世界そのものじゃないか・・ 6 急行 急いで外の連絡掲示板を確認しに行った。 休講案内 かがみ「・・・・・」 あるある。 私みたいな友達居ないやつには連絡が回ってこなくて休講になってる事知らないとか、 補講はどこでやるんだろう・・・書いてないし、 こんな時、気軽にメールできる友達が居たら便利なんだけど。 無駄足だった。帰ろう・・ 酷く自分が惨めに感じた。 アパートに着きベットに倒れこんだ。 私は、泣いていた・・なんで・・? 泣く理由なんてないのに・・ 馬鹿な期待をしてたからかな、友達ができるなんて、 だって、明日は・・・・私の・・誕生日なのに・・ 誕生日を独りで過ごすなんて初めてだった。 誰も私が生まれてきたことを祝ってくれない。 明日どうすればいいんだろう。独りでケーキを買ってきて食べようか。 そんな惨めな思い出を作らなきゃならないなんて・・ でも独りぼっちには当然の報い はぁ・・まだ涙が止まらない。 去年も一昨年もこなたとみゆきと誕生会やったんだっけ・・ 今年もこなたたちと誕生会をやりたい。 連絡したいけど電話する勇気が出ない・・もし断られたら・・ 怖い怖い怖怖いい怖怖い嫌だ怖い怖怖嫌怖い嫌だ怖い怖嫌だい怖いい怖い 寝よう・・寝れば全て忘れられる・・ 7 此方より鏡まで いきなりドアのチャイムが鳴った。 こなた「やっほー かがみん誕生日おめでとう!」 つさか「おねえちゃん 久しぶり~」 みゆき「お久しぶりです。かがみさん お元気でしたか?」 かがみ「みんな!着てくれたの」 こなた「かがみん大学生活は順調?」 つかさ「おねえちゃん 大学どう?」 みゆき「かがみさん大学生活は楽しいですか?」 かがみ「えっ? なんでみんな同じこと聞くの? じ、順調だけど」 携帯「pppppppp」 こなた「あれ?友達からかな?それとも男?」 かがみ「男じゃないって 友達から誕生祝いの電話かな」 こなた「そう?じゃあ私たちは必要ないね。ばいばいかがみん」 つかさ「ばいばい~ おねえちゃん」 みゆき「さようなら かがみさん」 かがみ「えっ? ちょ、なんでみんな 待ってよ なんで・・」 ――――――夢? 携帯「pppppppp」 嫌な夢だった。酷い夢だ。こなたは私のアパートなんて知らないのに 携帯「pppppppp」 かなり長い時間寝ていたようだ 外は夕焼けに染まっていた。 携帯「・・・・」 ハッと目が覚めた。今までまったく鳴る事のなかった私の携帯が今確かに鳴っていた。 恐る恐る着信を確認してみる。間違い電話じゃないことを祈って・・ 着信はつかさからだった。ほっと、自分が安心したのが分かった。 即、リダイヤルキーを押してかけ直した。久しぶりに聞く妹の声・・ ?「やっふー かがみん」 !!? 電話に出たのは予想外の人物だった。 8 かがみより此方まで かがみ「え?こなた?」 こなた「ふっ 声だけで分かるなんて・・まだ俺の事が忘れられないみたいだな」 かがみ「バカ・・笑 忘れるわけないじゃない?」 こなた「あれ?いきなりデレモード?これは予想外の展開だ!」 かがみ「ぷっ、いいから、つかさ、居るの? 代わってよ」 つかさ「お姉ちゃん? 久しぶり~元気?」 かがみ「つかさ、久しぶり。ふふ いきなり馬鹿の声が聞こえたからつかさが馬鹿になったかと思った」 こなた「あの~聞こえてるんですけど、馬鹿の声とは失礼な」 つかさ「ひどい~ こなちゃんがかわいそうだよぉ~」 こなた「男が出来たとたん親友に冷たくなるなんて事はよくある話だがね」 つかさ「ふぇ?」 かがみ「居ないっての 笑 こなたもつかさも変わってないわね~」 こなた「怖いお姉ちゃんのガードがなくなったから良い子だった妹は毎晩夜の街に出かけるようになってしまったよ」 つかさ「そそそ、そんなことないよ! お姉ちゃん、明日の事なんだけど・・」 かがみ「うん。明日は私たちの誕生日だよね。」 つかさ「ゆきちゃんの家で誕生会する事になったの。お姉ちゃん来れそう?」 かがみ「えっ? それはまた、急な話ね・・もちろん行けるけど」 つかさ「よかった~ ごめんね。急な話しで」 こなた「最初はがかみん家に突撃するつもりだったんだけど予想外の事態が・・」 つかさ「じゃあ明日10時ゆきちゃん家に来て欲しいんだけど」 かがみ「分かった~ 明日10時、みゆきの家に集合ね!」 こなた「かがみの男連れてきてね フラグ立ったとこから聞かせてね」 かがみ「だからいねーよ 笑 しつこいなぁ」 .・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ その後、馬鹿話は20分ほど続いた。 9 誕生会 7/7 (土) 昼寝をしすぎたせいかあまり寝付けなかった。 今日は私とつかさの誕生会をみゆきの家でやることになっている。 みんなに会えるのが楽しみだった。 最近は大学へ行って帰って、休みはゲームやネットをして時間を潰す。 そんな毎日だった。私は全く変わっていない。いつもの 柊かがみ だ。 こなた、つかさ、みゆきはやっぱり変ってるかな? どんな風になってるんだろう・・ そう私はてっきりいつもの4人で誕生会をやるんだと思ってたんだ。 ピンポーン かがみ 「おはようございますー 柊の姉です。」 みゆき 「おはようございます。かがみさん。玄関が開いていますので上がってください。」 かがみ 「おわ、みゆきか おじゃましまーす。」 ガチャ ??? 「ハッピィヴぁーすディッッ!! ひいらぎぃ~」 10 誕生会2 ゆたか「ハッピーバースディ かがみ先輩」 みさお「すっげー久し振りじゃん 元気してたか? まあ上がれよ。」 予想外の2人のお出迎えに驚いてしまった。 かがみ「ありがとうゆたかちゃん・・と日下部。んで、なんであんたがいるのよ?」 みさお「あっれー?ちびっこから聞いてねーの?あやのも来てるぜ~ 今、柊妹とケーキ作ってる。」 足元を見ると結構な量の靴があった。 かがみ「もしかして岩崎さんも来てるの?」 ゆたか「はい、田村さんやパトリシアさんも来ているんですよ。」 みさお「お茶も用意してある。主役なんだから早く来いって。」 リビングに入ると目に入ったのはテーブルにカップを並べるみゆきと岩崎さん、キッチンでケーキを作るつかさと峰岸。 そして・・・ニコニコ動画鑑賞中の3人・・ 皆から誕生祝いの言葉を貰い、礼を返す。つかさには誕生祝いの言葉を。 とりあえず無礼な奴らに絡むことにする。 かがみ「おい、主役登場ってのにお出迎えもなしにニコニコ動画とはいい御身分ですな。」 こなた「かがみ来るのはやすぎ~、まだ9時半だよ 45分になったら出迎えの準備始めようかと思ってて。」 ひより「あまりに面白いMADだったんで見入ってたなんて言えないっす。」 パティ「フランスオランダチベットキョウトロンドンロシアオルレアン 知ってマスカ?」 かがみ「魔理沙は大変なものを・・って奴でしょ? ってそうじゃなくて」 こなた「みんなに会えるのが楽しみで早く来たけどみんなのお出迎えがなくて拗ねてるかがみん萌えー」 かがみ「べ、別に全員で出迎えて欲しかったとか、そ そーゆんじゃないてば、みんな働いてるんだから手伝うとかそーゆー気はないの?」 こなたひよりパティ「ニマニマ」 かがみ「ええぃ、その顔やめんか!」 みさお「そうだ、ひいらぎの言うとおりお前ら怠慢だぞ手伝うとかそーゆー気はないのか!」 こなた「っていうかみさきちもさっきまで一緒に盛り上がってたよね。」 みさお「なっ、私を陥れる気か?」 かがみ「ゆたかちゃ-ん、こいつ今まで何してた?」 ゆたか「えぇーっと、あの、お姉ちゃんたちと一緒にパソコン見てたと・・思います。」 みさお「ひいらぎ、これは罠だ! 騙されてるんだ!」 そこに確かに私の居場所はあった。すごく居心地のいい場所。 かがみ「ゆたかちゃんが嘘言うわけないでしょ!」 こんな感じに仲間と馬鹿げた冗談を言い合うなんてこと、大学に入ってから一度もなかった みさお「いや、私はテーブル拭いたんだって!これホント」 もちろんこいつらが手伝う気遣いをする必要がないこと、そもそも手伝えることなんてほとんどないだろう パティ「ダンマクジチョーww」 そんな事、言わなくても分かる 暗黙の了解が分かり合える仲間たち それをネタに話せる仲間たち つかさ「ケーキできたよ」 そんな居心地のいい場所は、仲間がいなきゃ作れないんだ。 11 誕生会3 スイーツタイムも半ばの雑談中、こなたが先週の日曜日に新宿でかがみと見知らぬ男が一緒に歩いているのを見たと言い出した。 こなた「横顔しか見えなかったけどあれは絶対かがみだった。お洒落で背の高いイイ男連れてたよ。話しかけられる雰囲気じゃなかった。」 「ぜひ詳しくお話を」と言われてもかがみにとっては身に覚えがない話だ。 かがみ「どう考えても見間違いだろう・・大体その日新宿になんか居なかったけど」 みさお「へへってことは、あやの以外「全滅」じゃねー?」 .・・・・・峰岸に対して白い目線が集まる・・・・・ あやの「あっそうだ、プレゼントにって思ってクッキー焼いてきたの。」 あやのが空かさず話題を逸らす。 みさお「おっ!ナイスあやのぉ~」 パチッ! 一番にクッキーに手を伸ばしたみさおの手を思わず払ってしまった。 かがみ「日下部!今日は私とつかさが主役なんだよ!ちっとは遠慮しなさいよ!」 あやの「柊ちゃん、実は今日の誕生会はみさちゃんの誕生日祝いも兼ねてるのよ。」 かがみ「えっ?そう、だったの?日下部、あんたの誕生日っていつ?」 みさお「7月20日、しっかり覚えとけよな。ちなみにこの誕生会は私がかがみの為に企画したもので・・」 こなた「いやいや、わ た し が か が みの為に企画したもので、」 みさお「いやいや・・」 つかさ「;・・」 あやの「妹ちゃんには、はいっ どうぞ」 つかさ「うわぁ カプチーノメーカー!峰岸さんありがとう」 かがみも皆からプレゼントを受け取った。 12 プレゼント みゆきからはお洒落なミュールを頂いた。 つかさ「すっごくかわいいー ゆきちゃんありがとう!」 かがみ「ありがとう、みゆき (・・外にお洒落して出る機会がないので使う機会なさそう・・)」 ゆたかちゃん、岩崎さん、田村さん、パトリシアさんの4人からはつかさにエプロン、かがみにはMP3プレイヤーを頂いた。 つかさ「かわいいー えへへ みんなホントにありがとう!」 かがみ「ありがとう、丁度音楽プレイヤー欲しかったの (こーゆー実用性あるものはありがたいわね・・)」 こなたからは謎のDVD6枚・・を頂いた。 こなた「中身は見てからのお楽しみ・・ね」 かがみ「18禁のゲームとか入ってたら許さん!ってか普通に犯罪だろ、そーゆーのは。」 こなた「いや、体験版なら入ってオリマスガ・・気に入ったら自分で買ってくれたまへ、あとエミュとかいろいろ」 かがみ「はいはい、どーせやんないから (でもちょっと興味あったり・・)」 みさお「私からはこれだー!」 かがみ「オカリナ?(あーもうめんどいからツッコミ無しの方向で)」 みさお「なんかプレゼント何にすればいいか分んなかったからその辺にあったのをてきとーに」 あやの「みさちゃん・・柊ちゃんのプレゼントは私が!って意気込んでたのに・・」 みさお「これ、すんごい綺麗な音出るんだてヴぁ ほらー」 ♪~♪~♪~ 確かにみさおのオカリナは綺麗な音色を奏でていた。 かがみ「それ、ゼルダの伝説の時の歌?」 みさお「ん?そうそう~。ほい、かがみも吹いてみ~」 かがみ「どう演奏するのか分からないからいい」 みさお「そんなのリコーダと同じだ。てきとーで、いいからいいから」 みさおがオカリナをかがみの口におしつけようとする。こ、これって間接キs! かがみ「みゆきー布巾貸してくれる? 消毒消毒ーっと」 みさお「うっわ、ひっでー あやのぉ柊の冷たさ現在進行形で進んでね?」 あやの「みさちゃんが気にしなくても柊ちゃんは気にする人なのよ。モラルの問題じゃ・・」 こなた「時オカは名作だよねー」 みさお「おっ、ちびっこもやったのか?だよなー、またやりたいんだけど馬鹿兄貴が勝手に売っちまってさ~ 中古でもなかなか売ってないし」 こなた「パソコンでもできるよー」 みさお「え?まじかー!?どーやんの?」 .・・・みさおから貰ったオカリナは、どのくらいの強さで息を吹きかければいいのかイマイチ分からなかった。 .・・・・オカリナの音色はどこか懐かしいような、そんな哀愁じみた雰囲気の音色だった。 13 パーティタイム みさお「すっげーパソコンでロクヨンが動いてる!ありえねー!」 こなた「このファイルをこうして・・これで起動ね。データ焼こうか? 使ってないコンバータもあるから貸すけど」 みさお「うっひゃー!ありがとう泉さんありがとう!」 かがみ「ホント調子いいヤツね。日下部は。」 .・・・・ こなた「スマブラとマリカーやるならどっちがいい?」 かがみ「マリカーで」 みさお「スマブラ」 ひより「スマブラっす」 パティ「カートはやったコトアリマセン」 こなた「じゃあ多数決でスマブラに決定ね」 かがみ「PSパットならマリカーのが合うのに・・まあいいけど」 「カービィが最強だよなー」「アイテムどーする?」「最下位交替でハンデ有り」「チームは?」「こなた1対3でいいんじゃない?」 「ステージどーする?」「集中攻撃ー」「ありえねー!ぎゃはは」「そこにバクダン!?」「フォックス逃げて~」「ハンマー取ったのに落ちた」 「もったいねー」「私の回復がー」「邪魔すんじゃねー」「おぁ!やめろやめろ」「こえー」「ぶっ飛べー」「あぶねー」「ぎゃー」・・・・ .__________________________________________________________________ 「8月号に載ってた特集の・・」「今結構人気出てる・・」「やっぱ旅行に行くとしたらヨーロッパが・・」「auとdocomoってどっちが・・」 「やっぱあの噂ってホントだったの?」「やっぱり丁寧に手入れしないと・・」「ちょっと高めなんだけどお勧めのコンディショナーが・・」 「最近できた新しいカフェが・・」「コーヒーってどんな時に飲む?私は・・」「ええぇー」「こわいよー」「うそでしょー?」・・・・ かがみ(なんだろう、会話の品の違いというか、あっちの5人とこっち5人の間には見えない線のようなものが・・ ってか私はこっち側の住人なのか!? あっち側の会話に混ざれる気がしない・・)
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……月明かりの下、私は静かに佇んでいる。 まるで糸が切れた操り人形みたいに虚ろな瞳をしながら身じろぎもせずに。 私の身体はすっかり冷え切ってる。…なのに何も感じない…。 一体、いつからこうなってしまったのだろう…。 そうだ、あれは一週間前だった。 確かあの日私は友人の家に呼ばれていたのだった。その友人の名は…。 「柊かがみ」。 私はいつものようにかがみと遊んでいたっけ。 私の話にノリツッコミなんかしちゃって可愛いヤツだなと思っていた。 でも…ある日のかがみは様子が変だった。 まるで全てを飲み込むかのようにどす黒い瞳で私を見つめて薄ら笑いを浮かべていた。 まるで見てるこっちが気持ち悪くなるぐらいに…。 「かがみ…どうしたの?なんか変だよ…」 私は思わず聞いた。しかしかがみは何事もなかったかのように切り返してくる。 「別に変じゃないわよ?それよりもこなた、今日私の家に来ない?」 「かがみん家に?…まぁどうせヒマだからいいけどさ…」 今思えばついてこなければよかったとつくづく思う。 でも、こうなってしまったのだ。後悔してももう遅い。 「じゃーん!柊かがみ特製ドリンクよ」 「…って、普通のアイスコーヒーに見えるけど…」 「いいから、いいから」 一見すれば何の変哲もないグラスに入ったコーヒー。 コーヒーならば何も疑うことはないだろう、そう思って私は…そのドリンクを飲んだ。 まさかこれが悲劇の始まりになるなんて。 「……うっ!?」 「……あら、どうしたの?こなた」 身体が…疼くように痛い…焼けるように熱い…。 内側から何かが入り込んでくるかのようで、どこか気持ち悪くて。 「か…が……み……」 「?」 「一体…あのコーヒーに……何を……!」 次の瞬間私は驚愕の言葉を耳にした…。 「フフフ、まんまと騙されたわね、私のこなた」 え…?騙された…?『私の』…だって? 私の背筋は凍りついた。かがみはこちらを見て歪んだ笑みを浮かべている。 そうしているうちにも激痛は私の体を蝕んでいく。そしてついに…その奇妙な感覚は私の頭の中にまで入り込んできた…。 「い…意識……が……っ!!」 「フフ…実はあのコーヒーね…ナノマシンが入っていたの。あんたは今日から私の操り人形…」 …いやだ!いやだ!…私は人形になどなりたくない! ……腹の内から叫ぼうと思った。しかしどんなに力を入れようとしても力が入らない。 叫ぶことはおろか、息をすることすらままならなくなってきた…。助けて…誰か…ダレ…カ……。 ……。 「カガミ…ゴハン…デキタヨ」 「ふふ…ご苦労様。私の命令どおりに動いてくれるから大助かりだわ。それでこそ私のこなた…たっぷりかわいがってあげるからね…」 「カガミ…アリガト…カガミ」 …私の心は閉ざされた。今の私はただ、頼まれたことをやるだけの操り人形に過ぎない。 私が何かをすれば、あの人が褒めてくれる。 …しかしどんなに褒められても…私は笑うことすら出来ない。 どんなに失敗しても…私は泣くことすら出来ないのだ……。 「こなたー!こっちへいらっしゃい、遊んであげるわよー」 ……声が聞こえる。私を呼ぶ声が……。 そろそろ、行かなくちゃ。何故ならこれが……私の仕事だから。 ……私は立ち上がると、直線的な動きで歩き出した。 …そう、私の『ご主人様』のもとへ……。 「カガミ…イマ…イクネ…カガミ…」 俺「はーい、こなたん、今回も乙ですたー」 こなた「……乙…」 俺「あれあれ~?こなたん暗いぞー、どうし…ガブラッチョ!?」 こなた「どうしたじゃないよ!…また私こういう役!?」 俺「え…?『また』…って?」 こなた「とぼけんじゃないよ!『柊かがみの狂った愛情』書いたの…あんたなのはわかってるんだよ!!」 俺「えー?…いや書いたけどさ、いきなり殴ることはって…はごるばァ!!」 こなた「何か言うことは?」 俺「……ロボ萌えぷぎょるっ!?」 こなた「死ねッ!死ねッ!おまえなんか死んでしまえッ!!」 俺「ぐぇぁ」 こうして俺は倒れた…。